2017年10月3日火曜日

バトルガレッガ暫定感想文

十分に書き残せるだけの結果を残せたかと言われると言葉に窮するところですが、凡人なりにある程度のプレイは重ねようやくクリアに到達したので感想めいたものを書きました。本音を言うと感想言うなら「ガレッガ神ゲーなんで神ゲーです」みたいな中身無い文章で終わってしまうので、ある程度冷静に(冷静とは言っていない)各要素を見直しつつ思ったことを書き連ねてみました。長すぎるとお思いの方には総論さえ読んでいただければたぶん十分だと思います。分かんないですけど。後ゲーセンでしかプレイ出来ていないため移植版(特にRev.2016)に関しては未見です(ソフトは持ってるがハードが無い)。今からガレッガプレイされるならば是非ともこちらを。PS4でもXboxOneでもお好きな方を。
ちなみにプレイ自体は継続中なので現時点での暫定的な感想になります。他キャラで1周、安定クリア、1000万達成、ハーダーに手を出すなりしたらまた思う所も変わって何か追記するかもしれないです。
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DATA
発売 / 開発 :エイティング/ライジング
登場時期 : 1996
ジャンル : 縦スクロールSTG(ランクSTG、矢川STG)
機種 : AC/SS/PS4/XboxOne

プレイしたのはアーケード版。
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筆者のプレイ状況
・5年以上プレイ(5年間強烈にガレッガのみプレイしたわけではないですが)
・4号機時間切れ選択にて1周(640万くらい)
・チッタC選択にて1周(470万)
・ミヤモトC選択にて1周(765万)
・ガインC選択にて1周及び1000万越え達成(1020万程度)
・ボーンナムC選択にて1周(955万)
・2号機時間切れにて1周(スコアは忘れた)
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構成
1:初めに
2:ゲーム内容
3:システム
4:グラフィック
5:音楽
6:世界観
7:総論
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1:初めに
バトルガレッガを一言で評すなら「深い知識が要求されるSTG」で完結します。表面的な理解ではガレッガが持つそのゲーム構成に圧倒されてしまうでしょう。
逆に言うならば超人的ゲームスキルが必要とされない、理解出来ればクリア可能とも言える作品でもあります。緻密に作られたゲーム内のルール法則、凄まじいまでのグラフィックの書き込み、ボスのカッコよさ、並木さんの素晴らしい音楽……
惜しむべきは、アーケードSTGの宿命故の基礎難易度の高さ、それに加えて複雑な諸法則の理解が必要な敷居の高さでしょう。
自分はクリアするのに5年以上かかりました。が、5年以上凡人をしがみつかせるだけの魅力と懐の広さをガレッガは持っています。筆者のSTG技能力は、安定してクリア出来るもので「斑鳩(イージー)」「ダライアス外伝(ウナギとマンボウ)」「ティンクルスタースプライツ」「ダライアスバーストACEX」、頑張ればクリア出来るもので「メタルブラック」「バトライダー(中級)」「ぐわんげ」「レイディアントシルバーガン(100万エブリ)」「怒首領蜂大復活」「虫姫さまふたりBLオリジナル」「Gダライアス(起源ルート)」「ピンクスゥイーツ(1.01)」「極上パロディウス」「BATSUGUN」「雷電DX(練習)」「エリア88」「デススマイルズ」「サジタリウスエースター」程度であることを考えると決して高い方ではないでしょう。
確固たる信念と洞察、そして幾分かの行動力を持てばクリアは不可能ではない、巧みなバランス調整により構成された作品と言えます。それ故に、悔いの残らぬようやり遂げなさい、ですね。
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2:ゲーム内容
全7面構成の縦スクロールSTGで1周エンド、4種類+隠しキャラ4種類の自機と更に4種類の機体性能から一つを選び攻略するゲームです。8方向レバーとショット、ボム、フォーメーションチェンジの3ボタン操作で構成、アイテムを取得することでパワーアップし、ガンフロンティアのオマージュとも言える集めるボムが特徴的とも言えます(その他ゲーム内容の多くにガンフロっぽいところが見られます)。鋼鉄と鉛の香りを感じさせるグラフィック、機械を壊せば破片が散らばるという演出含め非常に独特の空気感を持ったSTGといえます。
見た目だけでなく中身に関しても非常に特殊なSTGと言えるでしょう。極端な変動を見せる自動難易度調整システム通称ランクと、鬼のように飛び交う見難い敵弾(まだ弾幕STGではないのに!)、勲章を始めとするマニアックなスコア稼ぎ要素……。そのあまりに個性的過ぎるシステムからランクSTG、矢川STGとなるジャンル造語の確立までやってしまった作品です(同ジャンルには矢川氏が制作した作品やパロディウスシリーズなどが著名です)。
如何せんランクシステムのインパクトがあまりにも強すぎるために「ガレッガ=ランク」となってしまいがちですが、ランクはガレッガの一側面でしかありません。滅茶苦茶に飛び交う弾の嵐を良く見て避け、弱点を狙い撃つ。このSTGとしての核の部分が極めて良く出来ていること、残機とボムとスコアの兼ね合いとリソース管理による戦略性と無数の解法が許容されるゲームバランスもまたガレッガの魅力と言えるでしょう。
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3:システム
3-1:ランクシステム

バトルガレッガには自動難易度調整システムであるランクが存在しています。が、このランクの上昇条件を非常に満たしやすい作りであり何も考えずにプレイすれば人間にはクリア不可能な難しさになる代物です。そのため、このランクをいかに抑制するか、下降させるかという戦略が重要になります。ランクを下げる手段はミスすることのみであり、エクステンドがエブリ100万であること、スコア稼ぎの要素が非常に多いことが重なり「稼いで自爆」という異質なプレイスタイルや意図的な縛りが必要とされるゲームとしてガレッガは名を馳せることになりました。
結論から言えばその印象は半分正しく半分異なると言えるでしょう。巷で言われるほどガチガチにランクのことを意識する必要はなく、方針と知識さえ整えばランク調整は不要と言えるほどです。PS4のRev.2016の登場のおかげによりランクを意識しすぎる必要はない、という印象を持つ人も増えている気もしますが。
少し具体的な話に入ります。ガレッガに登場するアイテムにはそれぞれランク上昇値が設定されていてアイテムを取るとランクが上がっていく仕組みになっています。このうちオプション取得時のランク上昇値が大きいこと、小ショットでレベルアップするとフレームランクが上昇しランク上昇スピードが加速される、大ショットでレベルアップするとフレームランクは変化なしかつアイテム取得時のランクも極めて小さい、などの諸法則が存在します。ここから「オプションをなるべく取らない、避けるとランクが抑えられる」「ショットのパワーアップは大コインで」などといったプレイの方針が導けるでしょう。
また無謀な稼ぎを避け、勲章稼ぎと焼き鳥を行った場合でも500~600万ほどは稼ぐことができるバランスになっており、稼ぎに失敗しても400万かそれ以上のスコアは稼げるバランスになっています。エクステンド回数は多くて6回+1回(3面固定エクステンド)、400万でも計5回、十分すぎるほどに豊富です。さらにランクが上がれば往々にしてミスしやすくなります。ミスすれば当然ランクが下がります。つまり、勝手にゲーム側が適切な難易度に調整してくれるのです。流石に残機を4も5もため込むのは御法度ですが、残機0で胃が痛い思いをして進行する必要はない、とまで言い切っていいでしょう。
ランクを抑制する方法は多岐にわたり、ランクが上がる条件もまた多岐にわたります。諸法則を理解して、その知識を応用すればランクに関してはそこまで神経質にならずにクリアすることが可能です。例えば小ボムをためて大ボムにレベルアップさせるとかなりランクが上昇しますが、死亡して復活時に増えるボムで大ボムが出来た場合レベルアップでのランク上昇はないという事実があります。これを知っているだけだとそれで終わりですが、死亡のタイミングをこの大ボム生成のタイミングと合わせることでボムレベルアップ分のランク上昇を抑えることができるのです。ゲームをプレイして、ガレッガという作品を自分なりに解析して知識として得たことを蓄え、それを応用して攻略していく。この流れが楽しくマニアックかつ面白いからこそガレッガは名作と言われるのでしょう。
難点は、あまりにもその諸法則の理解のハードルが高いことにあります。一度知識さえ備われば大変に素直なゲームというのが分かるのですが、それまでは暗中模索のため難関不落の厳しいゲームと思われても仕方ありません。ゲーム中で何をするとランクが上がるか、というのがマスクデータとなっており攻略情報なしで独力で攻略するのはあまりにも過酷と言わざるを得ません。STG界におけるドルアーガの塔のような立ち位置を矢川氏、ライジングが目指したかったのか、真相は謎ですが知識がなければクリアが著しく困難というのはいかがなものでしょうか。知識が伴ってなければ人のプレイを見てもなぜそこで死ぬのか、この動きを取っているのはなぜなのか、が理解できないこともハードルの高さに影響してるでしょう。続編のアームドポリスバトライダー、バトルバクレイドでは反省からか初心者向けのコースを設けていますね。ライジング側も流石に排他的な内容にしすぎたと考えていたのでしょうか。Rev.2016はランク可視化ガジェットを搭載し遊びやすさが倍増しています。これぞ移植の正しき姿ですね。
またランクのインパクトがあまりにも強いため、何故自分はミスしたのかの理由の解明が著しく困難です。ランク云々を無視しても難しい箇所や独自のクセの存在、STGにおける諸法則の理解を求められるところもあり、ここにランクが加わるので極めてミス原因の追究がし難いです。小手先のランク調整に走りがちですが、そもそも難所の理解が足りていないということの方がミス原因として多いことも、複雑さに拍車をかけています。
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3-2:敵弾
STGを特徴づけるのは1にも2にも敵弾の個性、挙動にあります。プレイしてすぐに分かるのは、今作が弾に並々ならぬこだわりを持って作られているということでしょう。通常の弾に加えて銃の弾丸だということが認識できる針弾、そして銅、鉄、鉛といったものを思い起こさせるその色合い。徹底的に統一された意志を感じさせる針弾は今作の代名詞と言えるものでしょう。また弾速は比較的遅めで弾の量がかなり多い、特殊な挙動をする弾はほぼ存在せず直線的に飛んでくるというのも特徴的です。
まず話題に挙がるのが弾が見難いこと。背景のグラフィックに埋没しやすく、知らぬ間にやられていた、ということなんてザラにあります。1面や7面は極めて見難く、ただでさえ人を選ぶシステムを採用しているのにいかがなものか(特に1面)と思わないでもないです。しかし、この見難い敵弾はガレッガが持つ弾避けの爽快感を高めてくれていると言えるのです。弾が見難いからこそ必然的に弾をよく見ることになります。そしてガレッガの敵弾は速度がそれなりに遅めです。つまり、認識して回避することがそれなりに容易なんですね。当たり判定が小さめ、というのも良い配慮でしょう(弾幕STGじゃないのでそれなりの大きさではありますが)。
弾避けの基本は「右に撃たせて左に避ける」にあります。今作はこの部分を強く意識して作られており、貴様を殺すとばかりに殺意をむき出した敵弾を右へ左へ切り返してかわしていく。今作は直線軌道の弾が非常に多いので、この切り返しでかわしていくことが重要かつ面白い点になります。弾と弾の間をすり抜けようとすると待っているのは死ですが、大きくかわせば先へ進みやすい。異端ながらもSTGの核を突く素晴らしい作りと言えます。
また敵弾への対処の構成も1.普通に避ける、2.ボムを撃つ、3.自爆する、とあるのが良いですね。つまり避けれない弾は無理に避ける必要はなくそこに大量に手に入るボムを充てるなりそこをミスポイントに設定してかわせればラッキーという具合に多彩な解法が存在しているのです。この個所は自分の避け能力では厳しいからボムを充てよう、ここは楽だから頑張って避けようなどと自分なりの戦略が立てられ、そしてどれもが正解である。この懐の広さもガレッガのありがたい面の一つです。難所や勲章の炙り出しにはボムが必要不可欠であり、どうボムを温存するかどう使うかの戦略性が非常に高く、このボムの管理もまたガレッガの魅力でしょう。
また滅茶苦茶な攻撃が非常に多い、ということもガレッガを語る上では外せないでしょう。2ボスマッドボールの2ボスとは思えない鬼のような弾の嵐、カリスマボスブラックハート様のワインダー、追いつめられる6面開幕のドドド中型機、ミサイルと大量の弾幕の複合が恐ろしい6面中ボス、6ボスジャンキーモンキーの扇弾幕、攻撃が激しすぎて何が何だか分からないブラックハート様mk2、画面中を飛び回り弾という弾を吐き散らすラスボスグロウスクイード、といった様に挙げればキリがないほど、滅茶苦茶な攻撃を仕掛けてくる敵がボス、雑魚問わず多いです。その滅茶苦茶な攻撃をカカッと避ける、そして狙い撃つ。これが極めて面白いのです。敵が強いからこそ勝った時の達成感は極めて高いものです。マッドボールの針弾幕をかわせるようになったこと、ハート様をノーミスで倒せるようになったこと、3ボスをノーミスで倒せるようになったこと、ハート様mk2を初めて倒したあの日のこと、狂ったように弾を出すラスボスを倒しガレッガをクリアした時のこと、今でも鮮明に覚えています。自分と敵弾との間に物語が紡がれるのがSTGのSTGたる所ですが、ガレッガはこの点が素晴らしいと言えます。
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3-3:フォーメーション
オプションにはフォーメーションがあり、ノーマル→バック→フロント→ローテーション→リバースの順でCボタンを押すと変化します。また条件を満たした時にオプションを取ると隠しフォーメーションであるワイド、ホーミング、サーチ、シャドー、チェーン(2人プレイ専用)が発動します。
端的に言えばフォーメーションを弄らなくともノーマルで十分に強く、やり込む人にとってはすべてのフォーメーションに意味があるものと言えます。カリスマボスであるブラックハート様に安定してたどり着けるようになるまでは無視しても問題はないです。その一方で6面道中及び6ボスではホーミング、サーチが極めて強い調整になっているのでハート様を倒せるようになり6面道中が安定しないのならここでオプションの使用を考慮することになります。ランクに関しての戦略を練り始めるのもハート様撃破し6面で詰まるかどうか、といったところなので調整的にはかなり上手い具合でしょう。
疑問なのはやたら隠しフォーメーションが多いことです。正直ここまで増やさなくてもホーミングかサーチどっちか一つでよかったとすら思います。条件にしても「特定アイテムを5つ落としてオプションを取る」ですがプレイ中考えることが他のSTGよりも多いのにもかかわらず更に思考量を増やす仕様を盛り込むのはいかがなものか、と思います。隠しフォーメーションでランク上昇スピードが上がる(ワイド以外)というのも苦しいところでしょう。誤発動で難しくなるのだからたまったものではないです。
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3-4:難易度
ランクを無視してもそれなりに難しい部類であり、ここにランクの影響が加わるためかなり難しいSTGであると言わざるを得ません。特に暗記すればクリア出来るというものでなく、ある程度覚えた上で臨機応変に対応を変える必要があること、それに加えてマスクデータの理解も入るのでハードルは高いです。一度知識が身につけば意外と素直なゲームであり、そこまで激ムズというわけでもないのですが。
特に初心者に厳しい難易度と化しているのがガレッガの難儀な点と言えます。1面は弾の数こそ少ないものの弾の見難さが襲い掛かり、2面開幕では2面とは思えない弾の量で圧殺しにかかります。更に初見殺しの中型戦車に加えて敵弾誘導を知らなければ死ぬしかないドドド中型機、ランクが高かろうが低かろうが滅茶苦茶な攻撃だらけの2ボスマッドボール、1面と2面だけでランクを度外視しても難しいところがこんなにも出てきます。また、ある程度STGをやっている人には切り替えしやちょん避け(コンコン避け)は常識として操作に落とし込んでいますが、それを知らない人はそこで終了です。弾の数がやたらに多いというのも苦しく、初心者にとっては最悪と言われてもおかしくはないです。
中盤~終盤からは普通のSTGとしての側面としてきっちりパターン作ることもそれなりに求められます。ハート様が壁として立ちはだかる辺りから、ですね。知らなきゃ避けることが絶対に不可能なハート様のワインダー、異様に敵と弾が多い6面道中、6ボス、いろいろ出しすぎで何が何だか分からない発狂攻撃を持つハート様mk2、複合攻撃が恐ろしいラスボスなど難所が多いです。一方でここまで来ればランクも勲章も気にしなくても良いということから精神的には楽になるという巧みな調整も見られます。ランクをそれなりに低く保つのは6面開幕のラッシュを容易にするためであり、この6面まで来ればスコアもランクも意識した立ち回りはしなくて良く、目の前の脅威にのみ集中すれば良いから、ですね。これに気づけるかがガレッガがクリアできるかに関わってくると思います。
このゲームの調整で疑問なのはランダム要素の影響が極めて強いということでしょうか。ボスの機嫌により難易度の高低に凄まじいほどの差があります。序中盤のマッドボールはともかく、ハート様mk2とグロウスクイードはさすがにやりすぎではないのかと……。運が良ければ突破可能、運が悪ければどうあがいても死ぬばかりというのは…。運要素の部分をプレイングスキルの向上でカバー出来なくもないことは分かりますが、そのハードルはあまりにも高いです。ハート様mk2のワインダーをボム無し回避できない筆者にとっては厳しすぎます。どういうわけだかこのランダム要素が極めて強いという調整は矢川氏が手掛けた「ピンクスゥイーツ」にもさらに悪化した形で引き継がれています。しかしこのランダム要素こそがガレッガを傑作たらしめている部分があることも否定できないのです。このランダム性の高さをそれも味と受け入れられるか、で評価は変わりそうです。
ここまでランクにあまり触れずに難易度の話をしてきました。ランクとの兼ね合いでいえば、ランクが高くて死んだのかそれとも単なる実力不足、経験不足で死んだのかが分かりにくいことにあります。結論から言えばランクは極端に上げている場合を除いて無関係と言えます。序盤ではより顕著です。が、如何せん「ガレッガ=ランクゲー」のイメージが付いているために「今死んだのはランクが高かったからだ!」と言い訳しやすい構造になっているのですね。それ自体は「貴様にこのゲームをやる資格はねえ」と言われるよりは良いと思うのですが、それ故に小手先のランク調整に走りがちです。パワーアップしない、オプションを取らないなどですね。そうなると窮屈なプレイを強いられ、かつ実力不足で死んでいるのだから結局詰まりっぱなしということにもなりかねません。序盤においてランクは無意味と言い切っても良い調整にも関わらず、です(自分も小手先の調整を何度も何度も繰り返した身です)。このあたり、もう少し何とかならなかったのかと強く思います。Rev.2016ではプレミアムモードやスーパーイージーなど、ランクと関係ないところでのガレッガに慣れてもらう措置のようなものが取られていて、極めて素晴らしいと思います。
ランクに関しては基礎さえ理解し戦略を立てれば適当調整なプレイでもクリア可能である。このことに気づかなければガレッガは難関不落のSTGに見えてしまうかもしれませんね。
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4:グラフィック
ガレッガを構成する要素の一つです。弾に関しては拘り抜かれた書き込みがなされていると記述しましたが、背景についてもそれは同様です。細部まで書き込まれたドット絵はまさに芸術的ですらあります。機械、メカの書き込みに加えて雲のデザイン、ボスのデザインなどなど、素直にとてもカッコいいものです。敵を倒せば破片が散らばるという演出もかの雷電Ⅱに匹敵するほどに素晴らしい限りでしょう。まさしく鋼鉄と弾丸のSTGといったところです。滑らかに回転したり動いたりするパーツや敵なども魅力的で見所は非常に多いです。
難点は拘り抜かれたが故に非常に弾が見難い、ということですね(先述しているのでそちらを参考に)。
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5:音楽
音絡みのスペックが雷電Ⅱと同程度と言われる中これだけの楽曲をよくぞ作れたという感じであり、ガレッガ=音楽と言っても過言じゃないほどのクオリティを誇ります。自分がこれだけやったのはガレッガが好きだから、ガレッガの音楽が好きだからに他なりません。
曲の方向性としてはデトロイトテクノ系でありおしゃれで爽やか、そしてこの鋼鉄と弾丸の機械がひしめくガレッガの世界と絶妙にマッチしています。ボス曲は基本的にハードコア寄りの激しい楽曲となっておりラスボス戦では異様に激しい曲調と歪んだ音色が印象的です。
お気に入りの楽曲としては「4:71am」「Fly to the Leaden sky」「Underwater Rampart」「Degeneracy」「Subversive Awareness」「Stab and Stomp!」「Erupter」辺りでしょうか。どれも名曲です。
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6:世界観
グラフィックからも分かるとおり、極めて泥臭いSTGでありスチームパンクな世界観を表現できていると言って良いでしょう。公式サイトを見れば非常に緻密に世界設定とストーリーを作っていることがよく分かります。ゲームをプレイしてそれとなく、その緻密に作られた設定を感じ取れるのも素晴らしい限りでしょう。押しつけがましくなく、しかしそれでいて世界観や物語がそれとなく印象に残る。これぞSTGと言えるものです。グラフィックと音楽との兼ね合いの演出もまた素晴らしいものです。
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7:総論
バトルガレッガは間違いなく人を選ぶゲームでしょう。しかしただ「人を選ぶゲーム」で切り捨てるにはもったいないほどの魅力にあふれた作品でもあります。緻密に書き込まれたグラフィック、素晴らしいクオリティの音楽、そして自ら試行錯誤し攻略していくゲーム内容。ガレッガ最大の魅力はその他にない戦略性あるシステム、そしてそれに対する理解から解法、これにあると言えます。
単純に一つの敵弾に対しても「普通に避ける」「ボムを撃つ」「自爆する」この3つの解法が存在し、一つのアイテムにも「アイテムを取る」「取らずに避ける」の2つの選択肢があるわけで、これを自分なりに自由に組み立ててプレイしていく。その著しく高い自由度と戦略性がガレッガ独自の魅力になります。どんな攻略をするのもどんな戦略を立てるのも自由でありその選択肢は無数に存在します。そしてランダム性がそれなりに高いことから、その戦況は刻一刻と変化しその場に応じて新たな戦略を組み立てていく。その場その場の難所に対するパターンを完遂すればいつしかクリアが見えるパターン構築型STGに対して逐一変化する戦局に対し要素の数々を並列して考え最適解をその場その場で追いかけるのがガレッガと言えるかもしれません。考えた戦略全てが上手く回ることがあれば、勲章を落としたりなんてことない敵弾に当たったりして戦略がボロボロになりその場で「じゃあこう行こう」と考えたり、ハート様mk2のダメパターンを引いたり、逆に楽なパターンしか引かなかったり、プレイごとにガレッガとの間で異なる物語が紡がれるわけです。これこそがガレッガの素晴らしいところであり、だからこそ「何度やっても面白い」という奇跡的なバランスでもあるわけです。
確かに知識があってようやくスタートラインに立てる設計やシューティングの常識の理解をさも当然のように求められるバランスはいかがなものかと思わないでもありません。どうにも難しいゲームである、ということは否定のしようがありません。難しい理由は切りがなく出てきます。
・弾がやたら多い、見難い
・ランクが難解
・基本テクニックは使えて当然
・ランダム要素地獄
・覚えなきゃ死ぬ、覚えても死ぬ
自分が5年以上やり続けたのは事実ですが、4年近くは他のSTGをやっていた時間のほうが長かったとすら思います。攻略情報を調べず独力でプレイしていた期間が非常に長かった、というのがここまでクリアにかかった時間が長引いたわけですが。
しかしその難しさを乗り越えたくなる魅力があるゲーム、それがバトルガレッガなのです。難しくても真剣にプレイするだけの価値と底知れぬ奥深さを持ち、クリアした時確かに報われるだけの達成感を味わえるSTG史に残る傑作だと思っております。
メインプログラマーの矢川氏、サウンド担当の並木氏、及びライジング、エイティングスタッフ、ガレッガに関わった全ての方々、ガレッガを置いてくれたゲームセンターのオペレーターの方々、ガレッガの攻略情報をネットに残してくれた方々、深く感謝致します。ありがとうございます。
今後ともある程度やり切るところまで(現時点では他キャラで1周、4号機安定クリア、可能そうだと判断できればハーダークリアまで)よろしくお願いします。



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