2015年11月19日木曜日

音楽としてのゲーム音楽、そしてZUNTATAが目指したもの

http://gaming-gray.seesaa.net/article/429795019.html
前回の続き。OGRさんのインタビューを踏まえたうえで話すので見てない人は見るべし。見なくてもいいけど。

今回の主題はこちら。ちょっともう時季外れだけど。そして内容とあんまり関係ない(関係ないってわけでもないんだけど…)話になるので注意。
・”ゲーム音楽”はゲームをプレイしていなくても楽しめるのか? 日本ファルコムにズバリ訊いた
http://www.phileweb.com/interview/article/201509/08/305.html

ZUNTATAと同じくゲーム音楽黎明期、最盛期、そして現在を支えるファルコムへのインタビュー。ファルコムの音作りに関しては僕がどうこう言うことはないデス。ファルコムはあのままでいい。信念を持っていい曲作ってくれればと思います。悲しき蒼穹を翔るとか、イース7の5大竜戦みたいな。往年のものだとイースⅡとかザナドゥみたいな。


で、ここからが本題。そもそも僕はこの記事にゲーム外へと飛び出した音楽の世界について語られることを期待していた。これだけじゃあ何を言ってるかがサッパリだが、簡単に言えばゲーム内で流れる音楽とサントラ化して一つの世界を作り上げた音楽としてのゲーム音楽について語られることを期待していた。そして真っ先に思い浮かんだのがZUNTATAだった。
OGRさんのインタビューやZUNTATA作品をいくつか聴けば分かることではあるが、ZUNTATAの作る音楽はゲームの世界に溶け込むと同時に音楽それ自体が独自の物語性とメッセージ性を持っているものが多い。特にその路線を徹底したと思われるのがOGRさんとTAMAYOさんだ(他にもYack.とかMar.とかなかやまらいでんとかいっぱいいるけど挙げたらきりがないので割愛します)。特にTAMAYOさんの担当作が非常に分かりやすいだろう。ゲームとしてのレイシリーズと、TAMAYOさんの思うレイシリーズとでは多少なりとも違うところがある。サントラ付属のライナーノーツ(というよりもうほぼポエム)を見ていただければすぐにお分かりいただけると思う。特にレイクライシス。
OGRさんの場合はもう少し異なっている。インタビューでも述べていたがコンセプトを作りだし、そこからゲームに共通できるキーワードを見つけるというものだった。例では心理学とダライアス外伝のリンクなどが非常に有名。後は素数と鯨とか(こちらは最初素数で作ろうとしたら行き詰まり、リート表記で意味を持たせる数字を作ったら素数だったというものだが)。
そうしたZUNTATA的音作りをした意図について、OGRさんはインタビューでこう話していた(ゲーム”と”音楽の話)。
「例えば、そのゲームの音楽がアルバム化されます。そのアルバムには、このゲームの音楽はこういうストーリーがあって、こういう意味を持ってるんですよと。で、ゲームプレイヤーたちはそのアルバムを買って初めて、その真実を知るわけですね。で、驚くわけです。なんだこれは!?と。こんなことを考えてこのコンポーザーは音楽を作っていたのかと。そうすると彼らはまたゲームセンターに行ってゲームをプレイするときに、もう同じゲームではなくなってるはずなんです。彼らの中にその僕の考えたストーリなりコンセプトが入り込んでいますから、同じゲームであってももうそこに見えているゲーム世界観というのはまた新しいものに変わっているのではないかと。そういう考え方をしていこうと思ったので、ゲーム”と”音楽という話をかなり、何年も前ですけどインタビューでお答えしました。」
もはや脱帽。だからこそZUNTATAの音楽の完成度はあまりにも高かったのか。僕らはZUNTATAの手の上で踊らされていたにすぎなかった。ここまでゲームを楽しめるよう考えて音楽を作ってる人は他には思い浮かばない。すごすぎる。

ただ、この考えを僕は正しいと思ったけれど全てのゲームにそれを求めるのはキツイとも思った。ZUNTATAが主として戦ってきたのはアーケードゲームの世界でありそこでのゲームのプレイ時間は比較的短いものだった(ここでは1クレジットを入れてプレイする時間を想定してます)。そして繰り返しプレイするようなゲームが多かったように思う(STGとか)。だからこそOGRさんが言ってたようなことは非常にマッチしていたと思う。
一方家庭用ゲームでは動画でも触れられていたがZUNTATAはあまり活躍していない。そして家庭用ゲームはアーケードゲームと比べるとプレイ時間は膨大だ。RPGがいい例だろう。そして、一回遊んだらもーいーやーとなってしまうものも多かったようにも思える(もちろん例外はあります。僕の例だとポケモンとかTOD2なんかは繰り返しやりますし)。また、曲数も膨大であることもZUNTATA的音作りとは相性が悪いと思える。

ちなみに話はそれるが今回のインタビューではあんま触れられていなかったが、ZUNTATAと言えば演出と音楽のシンクロである。これらはある程度意図して行われている。って何かのインタビューでそんな回答を見たような……
少なくともメタルブラック、ダライアス外伝は演出と音楽については徹底的に意図されて生み出されたものである。メタブラの方は仙波さんのインタビューで、ダラ外の方はアルカディアかなんかで見た記憶がある。レイシリーズについては明確なソースこそないもののそれっぽいことしてたような感じはある(http://togetter.com/li/661133)


で、なんの話してるんだか分からなくなってきたところで、結論的にはOGRさんとダラバーCSにゃ期待してるってことだよ!このままズンドコ独自の道を突き進んでいってほしい。何度聴いても飽きない、ゲームで聴いても、サントラで聴いても楽しめる音楽をずっと期待してますよ!


しかしゾイドインフィニティってそんな話だったのか?ホントかよ…。ゾイドはたしかOGRとDr.Haggyだっけ?あとSayoko?
あとこれは僕自身がOGRさんのインタビューで期待してたけど結局なかったことなんだけど、基板版とサントラ版とで音色とかが違ったりループのとり方が違うけどどっちが本当に作りたかったものなのかなーって。個人的にはどっちも本物と思ってるからまあ別にどうでもいいっちゃそれはそうなんだけど。


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