2025年1月17日金曜日

ストレイチルドレン感想文

ストレイチルドレンの感想です。
まず第一に言いたいのは「自分に合わなかった」ということです。そして「思っていたゲームと違った」ということです。
その為全体的に怨念染みた文面になってます。ごめんなさい。
ゲーム自体は凡~佳作と判断しています。ハマる人はハマるだろうなと。自分はそうではなかったです。残念なことに。
以下の感想にエンディング以外のネタバレ有ります。またエンディングに関しては詳細は書いていませんが、エンディング見ていないと分からない所多々あると思います。
なげえよボケと思ったら総論まで飛ばしてください。個人的に感じたことは4に書いてます。
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DATA
発売 / 開発 : オニオンゲームス
登場時期 : 2024/12/26
ジャンル : RPG(RPGアドベンチャーではないことが凄い重要)
機種 : Switch

プレイ状況
1周クリア(1体逃し1体殺害それ以外は全て大人成仏)。20~25時間でクリア。
ROMは大半未回収。
ROMが気になるため2周目一応プレイ中
(これ書いてる時点でボフボフ様の沼地辺り)
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過去のラブデリック(ラブデ開発作、RPGADV、木村祥朗氏作品)・アンテ関連作プレイ状況

・moon
5~10回弱クリア済み、ノーヒントで愛のビックバン到達した覚えある。
・UFO
チムニィ、メタモールの謎解きを挫折した以外はノーヒントでクリア。
経費削減モードは未クリアでそのうち取り組みたい。
・LOL
クリアはしたが取りこぼし多数。
・エンドネシア
謎解きは多数挫折したがクリア済み。
2種類のエンディング鑑賞済み。
・チュウリップ
未クリア、数々の悪辣な調整に嫌気がさし、更にロードしてフリーズしたりとPS2も不調になったため攻略断念、PS2新調したら攻略再開予定。
・ルールオブローズ
未プレイ。
・ギフトピア
クリア済み。今作と同じく「子供」「大人」に焦点を当てた作品だけど方向性は全然違うと思う。
・ちびロボ(初代、咲かちび、おかちび)
3作品はクリア済み。初代は一番最初に触れたラブデ関連作。
・キャプテンレインボー
クリアしてると思うけど記憶が凄い曖昧、再プレイしたい
・アンダーテール
通常と不殺ルートはクリア済み。虐殺ルートは、こいつの掌で踊らされるのが不快で仕方ないため反抗するべく二度とプレイしないと決めている。音楽以外のほぼ全てが憎悪を抱かせるほど苦手で、二度とToby fox氏が手掛けたゲームはプレイしてはいけないと心に決めた。個人的に不快なゲームというだけで、単体としてみれば高い評価を受けるのも理解しています。
・デルタルーン
当然未プレイ

ラブデ関連作はチュウリップのみかなり評価が低く(別にダメゲーじゃないと思ってますが)、それ以外は良~傑作の評価を下しています。
遊びやすいスキップ路線、テーマとかみ合った演出・システムで魅せてくれたバンプール路線の作品が思い入れあります。
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構成
0.序論-不安だらけの対面-
1.ゲーム内容
2.悪辣極まるゲームデザイン
3.評価点
4.個人的なこと
5.総論
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0.序論-不安だらけの対面-
2023年9月14日Nintendo Directにて一つの作品が公開されました。『ストレイチルドレン』。ラブデリックの血脈を受け継いでいると言えるオニオンゲームスが送り出す新作RPG。伝説の作品であり、自分自身にも多く影響を与えたmoonを彷彿とさせる雰囲気であり、遂にRPGを出すのかと。期待はもう無限大でした。
しかしその一方で不安も無限大でした。公開された映像がもう明らかにUndertaleを意識したものだったからです。強烈な不安を覚え「ああ…そっち行っちゃうんだ……」という言葉にならない心情になったのを今でも覚えている。
アンダーテールは、自分にとって稀に見るほどの最悪なゲーム体験だった。プレイヤーを疑心暗鬼に陥らせ、苦しませて高笑いしている製作者の顔がちらつき、終始顔をしかめ、えげつない残酷さと悪辣さが本当に苦しかった。あのゲームは理論上素晴らしいゲームだという結論は導き出せたがそれで自分が高揚感を覚えたかというとNoだった。むしろ反吐が出た。しかもこれを受け入れられない自分は劣等のクズゲーマーだという敗北感すら植え付けられました。
時は流れ2024年、ストレイチルドレンの足音聞こえない中、予習としてこれまでプレイしておらず、そして木村氏のRPG作品であったチュウリップをプレイしました。しかしこれが結果的にストレイチルドレンの不安を増幅させる結果になってしまいました。世界観やキャラは素晴らしい、しかし各部の底意地悪いストレス要素や遊びにくい調整が本当に腹立たしく、プレイ中常時イライラしていました。ポリスに撃たれて即死、血を吸われて死、何か行動する度メンタルダメージ、死んだらセーブ地点からやり直し、頻繁に挟まるそれなりに長いロード。風呂の入り方違うと注意されるだけでダメージ喰らうような、もう何してもダメージ喰らって謎解き攻略に支障が出るような作りに本気でムカつき、んだよこれ木村(呼び捨て)とゲーム中幾度となく呟きイライラしてました。手触りというゲームの根幹ともいえる部分がこれかよと。
それでもチュウリップから20年の歳月が流れており、流石にそういう調整は無いだろうと考えていました。数々のゲームを作って成長しただろうと。
そんなこんなで期待より不安が増幅された中、ほぼ情報が皆無の中、12月26日、ストレイチルドレンは発売を迎えました。moonに恋焦がれた身としてこれは最後までやらねばならないと、そういう思いの下覚悟を決め、プレイを実施しました。
……そしてその体験は、ある程度は想像していましたが、その想像を遥かに上回るものでした。自分が恋焦がれ愛した相手が、変貌してしまったかのような。そしてその終わりは、三行半を叩きつけられたような、別れを伴うような……
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1.ゲーム内容
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ちょっとビターな童話風RPG

ある日、オトナが怪物になって襲ってきたらどうする?
「オトナって、人の話も聞かないで暴力をふるうんでしょ。」
このゲームは、僕らが生きる現実世界とは別の常識で生きるコドモ達の世界。
「コドモ」と「オトナ」の見え方がちょっと変わるRPGです。

[ちゅうもくポイント]
★不思議な国々のユカイなコドモ達
★運命を左右する「くるくるルーレット」
★怪物オトナのマインド攻撃
★オトナたちの魂を救う「ことば」 

 NSストアの紹介文より一部引用

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まず大前提に今作は『RPG』です。RPGアドベンチャーではなく、リミックスRPGアドベンチャーゲームでもなく、オルタナティブRPGでもなく、RPGです。戦闘が主軸に置かれている、所謂RPGです。そのため従来のラブデリック系RPGのつもりでプレイすると確実に困惑します。

犬の顔をした主人公の少年が、謎の人物ケンケンに連れられ、ゲームの世界に入りいなくなった父親を捜しに行きます。主人公がゲーム機のスイッチを入れることで、未発売となったRPG『ミカヅキ』の世界に吸い込まれることで、物語が始まります。
その世界は怪物となった大人がウヨウヨとうろつき、主人公を殺そうとしてきます。主人公が取れる行動は、大人を殺害すること、大人と対話することの大きく2つです。適切な言葉を投げかけることで大人を救うことが出来ます。
要は、アンダーテールほぼそのままです。大人のマインド攻撃が弾幕を主体にしているのも、ある種アンダーテールっぽいです。

ゲームの世界を題材にしているからか、各フィールドはバリエーションに富んでいます。森の国、雪の国、砂漠といったRPGらしいものから、カエルの国、眠りの国、鏡の国といった変わり種まで、多様で飽きさせません。
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2.悪辣極まるゲームデザイン

自分はこのゲームを遊んで面白い面白くない楽しい楽しくないなどと言った感情の前にまず感じたのは「悪辣」ということです。そして最後までこの感情は消えることは無く、増幅され続けました。
しかもその悪辣さはありとあらゆる角度から感じ取れます。ここでは悪辣さを「システム」「物語」の2つに分けて語ります。
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2-1.システム面の悪辣さ

①戦闘システム
基本的には大人を説得する「対話パート」、大人の攻撃を避ける「戦闘パート」で1ターン構成されています。対話パートで正しい順序で言葉を投げかけることで、大人が成仏。不殺で突破できます。成仏させると、以降フィールドでのランダムエンカウントが無くなります。また最終盤の展開に関わってきます。
対話パートは、基本的には6通りから正しい言葉を選ぶことを、3~6回続けることで成仏に至ります。その際のヒントになるのが図鑑での説明文です。たとえばこんなのです。
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クレイジーピッグ

なまけものが大嫌い
この森のお偉い生き物
そばにいるのは素直な奴隷
話し相手も友達もいない
正直な言葉に飢えているのかも?

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これを元に「正解の言葉(今回の場合正直な言葉)」を投げかけることで、正解のリアクションが見られます。不正解の場合は怒りイライラのリアクションとなり戦闘パートの攻撃が激化する可能性があります。

大問題なのは、この図鑑の説明を見ないうちに大人とエンカウントする可能性があるということです。というか、自分の印象では78割の確率で図鑑を見ない内にエンカウントしたように思えます。
ヒントが無い場合、必然的に総当たりを仕掛けることになります。1/6を探し続けるということを繰り返し続けなければならないわけです。総当たりは攻略の最終手段のはずなのに、それを強要させられるのです。もうひたすら面倒くさい。先に図鑑を見つけるべく逃げるをしようとしても、今作の逃げるは確率で成否決まるため、逃げれない場合は本当に逃げれない。
更にはヒント自体も曖昧な大人が多く、意味わからないから総当たりをするしかないという状況下に陥るケースがあまりにも多い。ヒントが曖昧なのはこれまでの作品でも見られたのでそこは別に良いのですが、今作の場合戦闘でアクションを強要されるため慌ただしく、アクションの難易度もそれなりに高いため「総当たりするしかないのにアクションで死にまくり、攻略自体がガン詰まりする」という負のループに陥ります。これほど手触りが悪いゲームも珍しいです。
更に中盤、終盤に差し掛かると難易度が爆裂に上昇します。言葉を使うだけでなく、アイテムを使うことを求められる大人が登場するからです。単純にこれまでの1/6から更に選択肢数が増える分難易度が上がります。しかも攻略対象アイテムを持っていなければ、その時点で攻略自体が不可能になります。本当に性質が悪く、卑怯な作りだと思います。
全体的に謎解きの解けた快感ではなく、制作者の頭の中を当てるだけのゲームと化しているという印象です。謎が解けた気持ちよさが無い。

次に戦闘パート。弾幕STGのような避け方が求められるという印象が強いと思われますが個人的には違うと思っています。どちらかというとタントアールやメイドインワリオの方がゲームの方向性として近いと思います。何をするのかを考えて実行するゲームではないため、一番近いのはタントアールだと感じています。
問題点はとにかく初見時の難易度が高すぎることにあると思っています。難度が高いことそれ自体は別に問題は無いです。そういった難度の高さを攻略するのもゲームの魅力です。しかし、セーブポイントが限定的であること、対話パートが長引きがち、パターンが分かっても単純にそれなりに難しいという諸々の面が合わさって攻略がやりにくく非常に面倒と感じます。パターン組めばどの大人も別にさほど難しくないと自分は感じました。ただ、パターンを組むにしても自機狙い弾の避け方に始まり各ミニゲームアクションの攻略の確立、果てにはジンギスカンや倉庫番の早解きまでも求められるのです。で、ミスったらほぼセーブポイントからやり直しです。トライ&エラーすら実行しにくい。やっててとにかく腹が立ちます。上手く操作出来た快感も、次第に総当たりミスってまたこれやるのかという負の感情に支配されていきます。

些細なことですが操作キャラの当たり判定が曖昧で分かりにくいことも問題です。攻撃避けれていても何故避けれているのか分からないケースがかなり多かった。未だにキャラのどこを見てどう避ければ良いか分かりません。

特に厳しいと感じた大人は下記です。
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・ナマケーベル、スパルタンナイト
総当たりで攻略しました。攻略サイト見て驚愕しました。いくら何でも難しすぎるのではないでしょうか。ナマケーベルはまだ図鑑にヒントあるとはいえスパルタンナイトは曖昧過ぎます。それでいて「りんごあめ」というしょうもないなんの脈絡もない言葉が答えのキーパーツになっているというのも腹立たしいです。せめてそれっぽい言葉にしろよ。縦読みやりた過ぎて他がおろそかになってるんじゃないのか。雑なんだよ。最後までこだわれ。

・ガヤガヤシマイ
攻撃それ自体は弾幕避けるだけで特になんの変哲もないものです。
大問題なのは被弾すると眠り状態になることです。眠りで動けなくなり更に追加被弾があります。これ自体は(よくないけど)まあ良いです。しかし自分のターンでも眠りの場合はターンスキップされてまた避けを強制されるのです。あまりにも厳しい。おそらくネムレナインDを使わせるためこういう設計にしたと思いますが、そもそもこの眠り自体が全然面白くなく不快なだけです。ストレスに見合う快感がまるでない。トドメに当たり判定がどこかよく分からないから避けたと思ったら被弾→眠り→永眠→リスタートのコンボに陥りやすいです。
センスの方向的には好きなキャラなだけに悲しいです(今年は大雪ですのう、冬だ不愉快)

・ケロッガー
おそらく初めに登場する分かりやすいレトロゲーモチーフ攻撃を仕掛けてくる大人です(同時期にカニカニグンダンもいますが)。フロッガーを知らない人は何が起こっているのか、何をすればいいのか分からないと思います。そして分かっても難易度が高い。被弾ダメージが大きすぎます。しかもここに宝箱出現も絡むため、下の方で生存優先というプレイヤーの発想すら破壊しにかかってきます。結論いえば宝箱無視して良いんですけど、そもそもこの慌ただしいミニゲームにそういったアイテム取得要素を仕込む、そういう部分が悪辣なんだよ。

・テングキノコ、シカックン
謎解きの答えがプロローグに存在するという衝撃極まりない大人たちです。自分はスクリーンショット撮っていたので無問題でしたが、撮ってない人は総当たりです。酷いですね。

・ゲロスライム、トジコメール
事実上即死攻撃を仕掛けてくる大人です。トジコメールは目押しルーレット絡むため出来ない人は延々ここにで死に続ける可能性すらあります。ゲロスライムの方は最悪バリアドロップで抜けられるのですが…
こういうのを採用しようとする発想自体が悪辣だと思いますけどね。

・魔女のキキキ、グーテル家の大扉、ハニークイーン、ボンボンバー
アイテム使う系のボスです。それ自体は別に問題は無くアクセントになっていると思います。
大問題なのはこれらのアイテムに取り逃しの可能性があることです。対象アイテム持っていない場合は不殺不可能です。
魔女のキキキ、グーテル家の大扉は最悪逃げ続けることである意味不殺出来ますが、ハニークイーンとボンボンバーは必ず殺さなければなりません。自分もハニークイーンを殺害する羽目になって唖然として、そして怒りしかこみ上げてきませんでした。ここまで不殺してこの仕打ちかと。どこまでプレイヤーを愚弄してその努力を水の泡にするんだと。
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上記のことは全て「不殺」を目的としたため生じていることです。これを回避するとっても簡単な方法があります。敵を殺害すれば良いのです。殺して殺して殺しまくればいいのです。
そこに「moon」「アンダーテール」らしさが完全な足枷となって襲い掛かってきます。露骨にこれら2作品を意識していることから「不殺」しなければならないと感じるのです。
ハッキリ言うと、殺したくないんです。それをイヤイヤ殺さなければいけない状況下に追い込むこと自体が悪辣だと感じます。殺しまくるゲームも自分はやりますが(直近だとロマサガ2とか)、それはゲーム自体が殺しを許容しているからです。今作どうです、殺しを許容していますか?殺せるけど救えますよと言ってるじゃないですか。それを難しいから殺さなければならないって。体験の崩壊ですよそんなの。もうシステムと何もかもがかみ合っていない。自分はまだ見れてないんですが、周回プレイだと大人の殺害数とかもカウントされているみたいです。
「ゲームが残酷じゃなくお前自身が残酷なんだ」
こう言われてまだやりたくもない殺害を続けますか。殺しますか。じゃあ、分かりあえません。
こう言われることが目に見えていたので自分は最初から最後まで不殺で行いました。そしてそれは、悪意しか感じられない取り逃し要素であっけなく崩壊を遂げました。

汚い言葉使います。
クソつまらねえんだよ。こんな仕様採用する方がどうかしてるんだよ。


②フィールド
まず大きいのは一本道スタイルであることです。各国で独立していて前の国に戻ることが出来ない。そのため前の国で取り逃しがあっても先に進むことになります。これが大人の成仏にすら関わってくるので相当に酷いと思っていますが、世界観やテーマと大きく関わっている為変えることは出来ないと思っています。
フィールドにはキラキラ光る隠しアイテムがあり、これがかなり攻略にも関わってくるのですがこれがもう見えにくい見えにくい。隠しだからそりゃそうなんですがもう少し分かりやすく明示した方が良くないですか。
特にボス大人の成仏に必要なアイテムが見つかりにくいってすっごい性質悪いと思いますよ。

個別フィールドでもまた理不尽・不快要素がそれなりにあります。
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・ボフボフ様の沼
新たな状態異常「たたり」が登場しますがこれが相当な曲者でスリップダメージを喰らい続けます。ケロリン丹がかかせなくなります。この状態異常自体が相当なストレスですが、恐ろしいことに戦闘中もたたりの影響があるのです。レバガチャ云々と言われますがレバガチャしたら敵の攻撃かわせるわけがありません。
更に後半ではボフボフ様が泣いてフィールドが水の上に変わりますがこれが操作性が劣悪過ぎてまともに操作できません。動かして目を疑いました。アイテム無視するなら特段難しくはないのかもしれませんが、これまでの傾向でアイテム回収漏れを警戒したプレイヤーは、この劣悪な操作性の中アイテム全回収を強要されます。相当なストレス要素ですね。

・キノコの谷
悪名高いオートセーブの罠が仕掛けられたフィールドです。ここに関しては制作陣の考えが本当に理解できない設計だと思っています。特にセーブポイント直後にオートセーブ個所あって、その後にほぼ機能していないセーブポイントが2つもあるのがポイント高いです。何を考えてるのか理解が出来ない。考えられるのはプレイヤーを罠に嵌めてケタケタ笑いたいという思いのみです。こういう部分が心底悪辣で製作者の底意地の悪さを強く感じます。
良いんですよ、取りこぼして進んでも。でももやもやしたままゲームして楽しいですか?自分は楽しくないです。いや別にいつでも自由に謎解き出来るなら、こういうイベント仕込んでも全然良いんですよ?それがここに限って何故こんな悪辣な仕様を通したんですか。人生は後戻りできないという暗示ですか。そうでしょうね。それを伝えるために、ゲームとしての手触りがおろそかになってはいませんか。

・鏡の国
ここもキノコの谷同様オートセーブの罠があります。それはもう上で悪辣だと述べたので良いんですが、ギミックがまあ面倒くさいです。毎度毎度人形の台詞をスクリーンショットで撮影し反対の言葉選んで進めるのが手間で手間で仕方ない。あえて間違えることで最初の地点に戻り探索出来る分まだ良いのですが…。後骨の魚イベントの謎解きの難易度が高すぎるのも割とイライラしました(これは自分が馬鹿すぎると思いますけど)
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フィールドそれ自体は、歩き回りたくなるような素晴らしいものなだけに、こういったプレイヤーを腹立たせるだけの要素が多いのが残念でなりません。難度が高いというよりも、単純に面倒で時間の無駄なだけです。


③設計
大人の成仏の難度が高いことはこの設計にもかなり関わってきます。
まず、セーブポイントが限定的。特定の場所でしかセーブが出来ないので、必然的に安全に進めるのであればセーブポイントを拠点としてちょっと進めてすぐ戻るというちまちました攻略を強いられます。それ自体は昔のゲームらしく面白いと思いますけど、とにかく時間がかかります。歩いて図鑑見つけてスクショ取るか頭に入れる…そうする暇もなくランダムエンカウントで知らない大人きて知らない大人の知らない攻撃喰らって即死→やり直し……。ずーっとこのループをしていたと思います。頭に情報入れて攻略していく感じはmoonをはじめとした作品の趣があるといえばありますが、それらとの大きな違いは、謎が詰まった際に他に出来ることがまるでないということです。それはこのゲームが一本道スタイルのため改善の仕様が無いのです。
ジンギスカンちょっと難しいからテクノポリスの他の謎解くか、それかレディテクノ観察したりしてみるか、などと言ったことがゲームシステム上潰されている。先に進める事しか出来ないのです。まあしんどいゲームだと思います。
セーブポイントの設置個所も酷い。要らない個所にやたらあり欲しい箇所には全然ありません。こんなところで難易度上げる必要などないと思いますが。

また初っ端1面(迷いの森)の設計自体も極めて厳しいものです。回復アイテムが限定的な状況で、最初のセーブポイントからちまちま進めることを求められるのです。当初何かの間違いじゃないのかとすら思いました。全回復が任意に行えるようになるのはボス前です。そのころには大人全員成仏してることでしょう。殺害は知りませんけど、レベルアップで意味ないものになってるんじゃないでしょうか。どちらにしろ無意味かつ無駄としか思えません。ましてや1面ですよ?なんでつかみのフィールドで余計な難易度上昇をさせるのですか?

次は視点を変えた話をします。
今作は多分間違いなく2周してほしい意図作品なのですが、周回前提とするには相当にボリューム・要素が多いと感じます。結果周回前提なのに周回自体が面倒という負のスパイラルに陥っています。
更に2周目となると大人の攻略法も知っているわけです。答え見てやるアドベンチャーが謎解きという面白さを失って面白さが無くなるのと同様に、ただの答え合わせゲームと化してしまうのです。これもまたつまらなさに拍車をかけている。アクションで誤魔化せるかというと、今度はアクション自体が難しいためまた戻し作業の連続と。2周目引継ぎ要素図鑑程度しか無いのもまた辛い所です。プレイヤーの頭には確かに引継ぎありますが、それに頼るのも…というのがあります。


④くるくるルーレット
おそらくアクション性を出すために導入したシステムと感じますが、単刀直入に言いますけどこれ面白いですか?これを導入した結果面白さがアップした場面が思い浮かばず、半ば嫌な思い出と化しています。これのせいでテンポも悪いですし、目押し出来ない人は延々ハマり続ける事象すら生じます。キノコの谷の橋が崩れるシーンとか。
ゲームらしさを出したいのはよく分かります。だからと言ってこの目押しルーレットを入れることでゲームらしくなるかというとそれは違う。もっと根本的に別の部分、キャラクターの描写や全体のバランスに力を注ぐべきだったと思います。ただでさえ要素過剰な今作における、別に要らない要素の一つだと思います。
また戦闘で殺しパターンの場合はこのルーレットを多用することになると思いますが、ルーレット自体が面白くないので殺しも必然的に面白くないという負のループに陥っていると思います。システム自体をもう一考してほしかった。


⑤バグ・最適化不足
些細なバグは本当に多いです(図鑑開いたらフリーズ、主人公がホバリング走行、主人公消滅、パックマンゲー挟まれた後主人公消滅or主人公ガンメンのみ、正しい手順で言葉投げかけても成仏フラグが立たない)。それ以上に思うのがSwitchへの最適化不足です。処理落ちや長時間プレイすることにより落ちる可能性が上がる等がまさにそれです。Switchも7年経過した長寿ハードなのでもう仕方ないと思いますが、Switchでの開発経験もあるのだからこの辺は気を配るべきだった。
不具合のアップデートを予定しているようで、バグに関しては治ると思いますがマシンスペックに依る処理落ちやフリーズなどは治らないと思っています。買うならSteam版を待った方が良いと感じています(それかSwitch2?)。
ゲームバランスの歪さに関しては、治ることは無いと思っています。エンディングを見て強く感じました。理不尽さを残した仕様は意図的なものと捉えました。
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2-2.物語面の悪辣さ
ストレイチルドレンは明らかにmoonとアンダーテールを意識していると思います。そしてそれはストレイチルドレンとしてのオリジナリティの欠落に繋がってしまっています。
「ストレイチルドレン」をやりたいのにちらつくのはmoonとアンテ。何を遊んでいるのか分からなくなるのです。
そしてmoonを下地にしていることが、個人的にはとても不快に感じました。

①moonを下地にしていること
今作は未発売となったRPG「ミカヅキ」の世界に入り込むという導入ですが、このミカヅキという世界がもうmoonそのものです。しかも全てが豹変した。
夢や目的を失い、時間の流れもない世界。それを見せられてはプレイヤーは困惑します。何が起こっているのか分からないと。「お前らが期待するラブデリックRPGはこの世界には存在しない」その残酷な宣言がされるわけです。
それなのにも関わらず、出てくる演出や光景はもうmoonのそれなのです。キノコの谷、ROM、シーチワワで出てくるガマカツ、ホーンテッドハウス……
これは、ラブデ系RPGアドベンチャーをこのゲームに期待した自分にとって非常にがっくり来るものでした。思い出の作品が、制作者の手によって汚されるような、そんな感情を抱きました。
自分に合わないだけならまだいいです。このmoonに似てるという演出がとにかく多いことから、RPGとして敵を倒すことそれ自体に枷がかかるわけです。とても悪辣な世界設定だと思います。
moonに似せる必要なんてなく、このゲーム独自のものを見せてほしかった。

②アンダーテールを下地にしていること
アンダーテールが偉大な作品なのは、先駆者であったことが非常に大きいと思います。逆に言えば以降のアンテっぽい作品は全て「何らかのルート分岐がある」という疑心暗鬼に陥る恐れがあるわけです。その悪辣さが性質悪いとアンテに対して思っています。
それを露骨にシステムまでオマージュしてるからそりゃ全成仏不殺でルート分岐があるとプレイヤーは思いますよ。それ故に不殺で高難易度に晒されてしまうわけです。頭使うことなく攻略見て話だけ見る、動画で済ますみたいなプレイヤーが増える恐れがあります…というか実際そんなプレイヤーが大多数だと思います。それってゲームしてると言えるのですか。
特に2周目で「Gルート、Pルート」と完全なオマージュ台詞を吐かせているのも心底性質が悪いと思います。多分2周目は不殺で遊んでほしいという意図だとは理解できます。出来ますけど1周目で印象悪いのを2周もしますか?
「まず体験ありき」ではないのでしょうか?

③キャラクター
1本道・夢も生活もないキャラ、これらが合わさった結果、凡百のRPGレベルの演出しか見られないものになってしまったと思っています。生きていて行動理念を持っていて、観察する度に新たな発見があったキャラが多数いたRPGを作ってきた面々の作品とはとても思えません。
眠りの国ではあるキャラが自己犠牲になるシーンが描かれますが、描写が薄すぎて感動も何もあったもんじゃありません。もっと緻密に描けよ。もっと緻密に描ける実力があるのだから。
薔薇の国や最終盤ではキャラ描写等かなりしっかりしていた印象があるだけに、どうして…と思います。本当にもったいない。
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2-3.悪辣さが生み出す不出来さ

システム面での総当たりとパターン構築してのトライ&エラーがまるでかみ合っておらず、物語面で「不殺」することを勧め「殺害」することをためらわせる。各要素要素が衝突し四散していると感じます。1面2面という最序盤でコンセプトが破綻していると感じ、最後までその印象が改善されることが無かったのですから相当です。改善するにはもう小手先のアップデートでは無理ではないかとすら思います。ゲームシステムを変えるレベルのことを実行しなければこの手触りの悪さは良くなることは無いと。
ある程度意図的にやってる節があるのは分かるんですよ。理不尽なバランスも、快適でないシステムも、総当たりになりがちな対話も。大人を説得するのは大変ですから。それに見合うご褒美が少なすぎる。途中で止める人が出ても仕方ないと思います。不殺してもそれに見合うものが出るのは最終盤なのですから。逆に殺戮しまくった人は、最終盤のカタルシスは味わえず、必然的に2周せざるを得ないという。
単純にそれなりに難しいゲームというのも、かなり辛い所だと思います。謎解きもアクションもそれなりに難度が高い。低い方が良いとは思いませんが、これだけ遊びにくい中難易度までそれなりのレベルとあればプレイ自体が苦痛に感じる人も多く出てしまうと感じます。
それらをカバーしてくれるだけの、魅力的な世界が、広がっていない。何故ならこのゲームに夢を持ったキャラもいなければ生活を持ったキャラもいない。せいぜいよくあるRPGにしてはキャラがちょっと変わっててちょっと個性ある程度です。個性の塊のようなキャラの数々を生み出して、作り出せるだけの力があるチームなのに。

結果、物語を追いたい人や世界観を堪能したい人も次第に苦痛や虚無に覆われていく、不幸な惨状にしかなっていないと思います。
上記の問題点、特に総当たりや悪質な取り逃し要素に関して言えば攻略サイトや攻略動画を見れば労せず突破できます。しかしそれはどうなんだとも思います。考えた末に分からないのならまだいいです(エンドネシアやUFOは自分はこのパターンに陥ってました)。しかし、あまりにも手間で悪辣だから攻略見ることに走らせるようなゲーム内容ではないですか。
動画とか攻略サイトで見ながらやれば神ゲーですか。下手すりゃ大してプレイもせず、深く考えた人の考察見てわーすごいーやっぱ神ゲーですか。

笑わせるな。
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3.評価点

・大人のマインド攻撃の多彩さ
50体を超える大人たちに最低でも2種類の攻撃パターンがあります。その多彩さは凄まじいレベルだと思います。ここは素直に評価しておきます。こいつはどんな攻撃をしてくるんだというワクワクがあります。
……パターン組まないと突破出来ないという点が無ければ、もう少し緩く多くの人が楽しめると思うんですけどね。

・グラフィック
これはもう文句なく素晴らしい。背景もキャラグラフィックもアニメーションも凄まじい出来で、このチームの底力を見たという感動があります。

・音楽
これも素晴らしい出来。各種フィールドの曲だけでなく戦闘曲も屈指の出来。独創的で、かつセロニアスモンキースの曲だとすぐわかるような、サウンドです。このゲームを投げなかったのはこと音楽が素晴らしかったというのが個人的には非常に大きいです。

・moon,アンダーテールを想起させない部分の物語面
moonに似てて嫌な気になりますが、逆に言うとmoonを思わせない部分は割かし良く出来ているし魅力的なものを出せていると思います。薔薇の国等非常に良く出来てたと思います。だからこそあのレベルのキャラ描写を他の国でも徹底しなければならなかった。徹底すればより魅力的な作品になれたのにと思います。最終盤の大人の国とかも、これまでの世界から豹変する感じが素晴らしかった。

・雰囲気
キャラがハナモゲラ語で話して、世界を歩き回れて、キャラが独特な面白さがあるため楽しめる人は楽しめるはずです。

・RPGとしてはそこそこ面白い
自分はmoonに呪われていてアンダーテールに憎悪を抱いているから上記のような悪辣なゲームと感じましたが、そう感じなかった人にとっては「味」となりそれなりに面白い独特の雰囲気のゲームになると思います。
本音を言えば、そこそこクラスのRPGなんてこのチームに求めていません。moonとアンダーテールのなりそこないのようなゲームで終わるようなチームではない、もっと良い作品を作れる所だと思っているからこそ、もっと根本を考えてほしかった。そう思います。

・最終盤の光景
大人を成仏させることで見える最終盤の光景は成仏させるだけの価値があるものだと思います。それだけに取り逃し要素を仕込む作りは悪辣だと思いますが。
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4.個人的なこと

・一番悲しかったのはチュウリップで嫌だなと思った部分が進化しておらず、むしろ悪化していたことです。何かをする度メンタルダメージ喰らい、攻略自体が難航するという調整が嫌だなと感じており、そこが改善されていればいいなと思っていたのですが、そうではなかった。
そういった手触りの部分が進化しておらず、改善する気も無かったというのが、がっくり来ました。

・一本道、セーブ個所が限定的という部分に見られる理不尽さは意図的なものだと考えています。
人生は戻ることは出来ない、先に進むしかないという暗示ではないかと。
それらの要素はプレイヤーを怒り、イライラに追い込むものではありますが、エンディングの最後の言葉のフックになっているのではないかと。

・ラブデリックRPG好きには全く勧められないゲームだと自分は確信しています。このゲームにキャラクターの生活も、キャラクターの夢や目的も何も感じられませんでした。要素がもう真逆すぎる。
それなのに、ゲーム自体がラブデリック好きを対象にしていることに相当な違和感があります。ありますが、おそらくは意図的なものなのでしょう。

・数多のパロディの数々が逆にこのゲームならではのオリジナリティを消滅させていると思います。パクリの集合体に思えるのです。
moon/アンダーテールの露骨なオマージュに始まり数々のレトロゲームのパロディ……。パロディ自体は良いです。moonなんて既存のRPGを別視点で捉えるというその極致のような作品でした。しかし別視点で捉え、そこに生活という要素を足し、既存のパロディにとどまらないものを見せてくれたじゃないですか。
今作にはそれが無い。パロディを徹底するのでは無く、このゲーム独自のものをまず作り込むべきではないでしょうか。
moonでのキャラクターの生活を追う楽しさ、UFOのOLの電話シーンや金髪がワイン噴き出すシーンの映像と音楽のシンクロの凄まじさ、LOLの最後のハルミの表情、エンドネシアのオープンワールド化して目に見える範囲外に生活が広がっていることへの感動……。そういったそのゲームが持つ凄さが、このゲームに欠けていたと感じてなりません。それがあれば、欠点など些細なものと受け入れられたはずです。

・スタッフロール見ても開発人数が少なすぎます。これだけの少人数でこれほど多彩な敵の攻撃演出考えられたのは実は相当凄いことなのですが、それ故に細かい手触りの部分を見れる人がいなかったのではないかと思います。
特にテストプレイ、デバック担当者があまりにも少なすぎます。moonよりも少ないのではないでしょうか。それ故にバグや根幹の難易度等の部分で対象プレイヤーとの不和が生じていると考えられます。
世の中ゲームが上手い人ばかりではないのです。それだけにアクション要素があるのであればもっとテストプレイヤー等を増やしてバランスを見るべきではと感じます。
オニオンゲームス的には、「もう合う人だけと作りたい」という感じでしょうから難しいのでしょうが。その方向性で行くとなると、正直今後の作品もバランス方面に期待は持てないと感じています。同チームの過去作BLACK BIRDのアップデートでコンテニューが追加されましたが、スコア維持が無いので苦手な人はコンテしてもエンディング複数見るのは厳しいと救済措置として機能していないことなどを見るに、センスがどうもずれていると思います。この辺を改善するにはもう別視点を持つ人を加えるくらいしかないと思うんですけどねえ……

・エンディングはあるキャラの語りというよりも木村さんの独白なのではと感じました。そういうことを感じていたんだろうなと。木村さん好きな人にとっては、感動するんだろうなと。自分は、ああそう……とかなり冷めた目でその光景を眺めていました。
自分は木村祥朗という人物に、おそらくはオニオンゲームスの敬虔なファン程、さほど思い入れも熱もありません(どちらかといえば西さんや工藤さんの方が思い入れや熱があります)。ストレイチルドレンという作品を通してあなたの思想を知りたいわけではなかった。
ゲームが、ただゲームがやりたかっただけです。

・主人公はプレイヤー自身、そして「ラブデリック系」という抽象的でよく分からない概念に取りつかれた子供のような大人だと感じました。ラブデリック系というもう既に存在しない概念を求めて彷徨い続ける、ストレイチルドレンは自分自身だと思いました。
ゲーム開始時から主人公は犬の顔をしています。人間じゃありません。彼が人間の姿に戻るのは、最後の言葉を受け成仏した時です。
このゲームを遊んで自分は「怒りが止まりません」でした。常に怒り続けていてイライラしていたように思えます。それは、ゲーム自身の不出来もありますがそれ以上に意図的なものだと捉えています。このゲームに生活が無いのも、夢が無いのも、意図的にそうしていると感じました。このゲームのエンディングで、「涙が止まらない」状態になった人は最後の言葉で成仏出来たでしょう。自分は、そうではなかった。殺されるべき対象だとゲームに宣告されたように思えました。
おそらく自分は、幾度となく扉を開け、似たような世界を彷徨い続けるのでしょう。ありもしない概念を求めて。
自分がやりたかったRPGは、キャラクターが生きていて、夢を持ち行動して、その生活を覗き見るゲームでした。そんな体験をこのゲームに期待していたのです。
こんなゲーム、望んじゃあいない。
こんなゲームを、望んでいないよ。

・今作はオニオンゲームスの決意表明でもあると思います。二度とRPGアドベンチャーを作る気はないと。moonの幻想から解放させてくれと。
そうなると、別れるより他ありません。
自分がオニオンゲームスに求めるものと、オニオンゲームスが作りたいものは根本的に違う。
ターゲット外の、理不尽で面倒くさい大人が長々何をわめこうが、そもそもお前に向けてゲームを作ってないと言われてるわけですから、もう自分が離れるしかないのでしょう。
少なくともここから自分が望むゲームが出る未来を描けません。よしんば、出たとしましょう。今度はパロディやバランスでねちねち文句言ってる光景が目に浮かびます。

・オニオンゲームスのアンケートにてこれまで書いたことをかなりマイルドにして書きましたが、当時はエンディング後の最後の言葉の真意がまだ理解出来ておらず、更にはその2個前の言葉に「こんな(○○は死んだ!)という言葉を残す、悪辣で残虐なゲームを出したお前らがその言葉を宣うか」と本気でキレていたのでかなり辛辣な意見になっていたかもしれません。
今は、自分に向けられたゲームではなかったことを理解しています。自分のような理不尽なゴミの意見に惑わされることなく、作りたいゲームを作っていただければと思っています。
大変申し訳ありませんでした。

今までのことをまとめます。
・思っていた、期待したゲームじゃなかった
・お前に向けてゲームは作らないと言われたように感じた
・自分に合わなかった
____

5.総論

・理不尽で悪辣なゲーム
意図的にそうしている部分もあれば、意図したわけではないが結果理不尽になっている部分もありますが、とにかく理不尽なゲームです。
プレイするのには相当の忍耐が必要だと思います。歴代のラブデRPGを軽く突破する程度には。しかし忍耐強いだけではクリアすることはできず、多少のアクション性も含んでいます。
悪辣さは散々述べたので割愛しますが、これまでプレイしてきた作品の中でもアンダーテールを上回る酷い性質の悪い作品だと思います。

・オニオンゲームスの「RPG」
ラブデリックが好き、moonが好き程度でこのゲームを遊ぶと確実に後悔すると思います。ラブデリックを狂信的に信仰していてかつオニオンゲームスも狂信的に信仰している人が楽しめる作品だと思います。
更には今作はRPGなので、今までのRPGアドベンチャー系作品とはまるで違います。RPGアドベンチャーで楽しかった要素は基本的にほぼ消滅してると思った方が良いです。
多彩な攻撃パターンに対しトライ&エラーで攻略するゲームと捉えた方が良いです。雰囲気自体は魅力的だとは思うのでそこは期待して良いです。

・人を選ぶゲーム
これまでの作品も人を選ぶゲームばかりでしたが今作は完全に人を選ぶゲームだと思います。楽しめるターゲット層があまりにも限定的過ぎるし、そのターゲット層をふるいにかけるような内容です。

・自分に向けたゲームじゃなかった
結論はこれです。自分が期待したゲームではなかったし、ゲーム側からもお前に向けたゲームじゃないということをヒシヒシと感じました。
物凄い期待してたんですよ。そりゃ期待するしかないじゃないですか。オニオンゲームスがRPGを作るとなれば。スキップもバンプールもなくなってしまった今、最後の血脈がRPGを作るとなれば。
それで出てきたのがmoonとアンダーテールの出来損ないみたいなゲームかよと。それでいいわけないじゃないか。理不尽なのはゲームの意図だとしても、理不尽を超えた先に待つものが何もないじゃないか。先にあったのは「お前に向けてゲームは作らない」「お前は俺たちにとって殺すべき対象で、お前は一生成仏できない」という残酷な言葉だけ。そりゃあ、がっくりも来るさ。

がっくりも、来るさ……



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